成功するチームに存在するもの

会社などにおける組織やチームづくりに興味があります。生産性を向上させたり、創造性を高めたりするには、112ではなく3にも4にもしていかなければなりません。でも、現実には112になっていればいい方で、1+1が2に満たないようなアウトプットしか出せない組織やチームが多いのではないでしょうか。

世の中さまざまな企業がありますが、中でもGoogleは一般的な日本企業とは違って、革新的なアイデアがスピーディに提供できているように見えます。外から見ているだけでは、生産性が高いかどうかまではわかりませんが、組織やチームの運営方法は、一般的な日本企業とは大きく異なっているようです。

そんなGoogleですが、チームの生産性を高める要因は何かということを研究して、重要なのは心理的安全性にあるとしたそうです。こちらの記事で紹介されてました。心理的安全性というのは、チームの雰囲気が自分にとってマイナスになることでも言えるような状態の度合いを意味するそうです。どんなことでも言い合える雰囲気のチームが成功をもたらすという考え方には共感できますし、自身の経験上でも実感してきたことですね。

かのGoogleの研究成果ですし、自身の経験上でも実感できることなので、成功するチームは心理的安全性が高いということは確かなんだと思います。そうなると、組織やチームづくりを進めるうえで、心理的安全性を高めるにはどうすればよいかということが課題になります。

ここで、どんなことでも言い合えるのが心理的安全性が高い状態なんだから、どんなことでも言い合えるようなチームにしろなどと言う上司がいそうですが、そんな現場任せのかけ声だけで済むのであれば、誰も苦労しません。そんなことなら、すでに日本の生産性の高さは世界トップレベルのはずです。

成功する組織やチームづくりという観点では、やはりここから先がキモになると思います。結論から言うと、この課題についての解どころか、案すら持ち合わせていません。これも、そんな簡単に解が見つかるようなものであれば、誰も苦労しないということですね。

でも少しだけ考えてみる

ですが、何も考えなければ解や案を導き出すことはできません。解や案にはほど遠いのですが、とりあえず、以下のようなことから考えてみました。

  • ルールや仕組みでチームの心理的安全性の向上を方向づける
  • 足らない部分はリーダーを中心としてチームのメンバーの意識改革をする

ここで注意しなければいけないのは、ルールや仕組みがチームの仕事の方法を縛るようなことになってはいけないということだと思います。厳しすぎるルールや仕組みは、創造性を阻害することになってしまいがちだからです。創造性が失われるということは、新しいアイデアが出ない状態であり、それはすなわち、陳腐な意見しか出ない状態であることを意味しています。これでは心理的安全性が高い状態とは言えません。

ルールや仕組みは必要ないのか

でも、組織やチームである以上、メンバーをコントロールするには何らかのルールや仕組みが必要です。組織やチームをコントロールするには、ルールや仕組みを適切に使えばよいということになります。ルールや仕組みをどのように使うかについては、個々の組織やチームに応じて変わってくる部分なんだろうと思いますが、例えば、心理的安全性を高める行動を評価して報酬を与えるようなルールや仕組みであれば、うまく運用することができるのではないかと思います。

心理的安全性を高めるなんてできるのか

先に紹介したこちらの記事に対するコメントも読んでみました。著者の意見に賛同したり共感したりする人は、反論したい人に比べて意見するモチベーションが低いと思いますので、反論しているコメント数には多少なりともバイアスがかかっていると思いますが、それにしても気になるのは、日本や日本人は特殊だから無理という論調です。

確かに、心理的安全性が必要と提唱したのはGoogleですが、そんなにみなさん外資がお嫌いなんですかね。ご自分の経験として実感すると書かれていても、日本や日本人は特殊だから無理と主張しているように見えます。

せっかく日本や日本人の特殊性に気づいていらっしゃるんですから、それを踏まえた方法を考えればよいと思います。無理と言って何もしなければ、何も変わるはずがありません。何かやってダメならしかたありませんが、何もやらずにダメな状況を見て見ぬ振りすることだけは避けなければなりません。

こんなの無理という論調のコメントを書き込んだ方も、会社など何らかの組織に所属されている方だと思います。つまり、どの組織においても、こういったスタンスの方が所属されている可能性があるということです。個人的には、日本や日本人の特殊性よりも、こういったスタンスの方も含めて組織やチームをコントロールしていくことの難しさの方が問題ではないかと感じています。

結論はありませんが...

成功するチームに存在するものは、心理的安全性ということはわかりましたが、心理的安全性を高める方法についてはわからずじまいでした。こういった問題に対する解は、そう簡単に見つかるものでもないですし、見つかったと思ってもうまくいくとは限りませんので、永遠に考え続けなければならない話かなと思っています。今後も継続して、いろいろ考えてみたいと思います。