AirPods Proでノイズキャンセリングを初体験

3年近く使い込んだ第1世代AirPods。右耳用のバッテリーが著しく劣化してしまったようで、調子が悪いときは、10分くらいで接続が切れてしまうようになってしまいました。調子がいいときでも、1時間くらいしかもちません。リラックスするために音楽を聴いているのに、これでは余計なストレスを感じてしまいます。

AirPods買い換えるか?バッテリー交換か?

現行のAirPodsは、ワイヤレス充電に対応した充電ケースを選ぶこともできますが、第1世代の充電ケースはワイヤレス充電に対応していません。モノが小さいだけに、充電台にサッと置くだけで充電できるワイヤレス充電はとても魅力です。できることなら買い換えたいと、常々考えてはいましたが、財政事情がなかなか許してくれません。充電ケースだけ入手することも可能ですが、今回ダメになったのはイヤホン本体。充電ケースだけ買い替えても意味がありません。

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そして、AirPods Pro。充電ケースがワイヤレス充電に対応しているだけでなく、ノイズキャンセリングが非常に興味深い。でも、それだけで簡単に買えるほどの値段ではありません。ここはやはり、バッテリー交換で乗り切るか...と思い、調べてみました。片方で5,400円(税別)、両方だと10,800円(税別)です。同じく5,400円(税別)の充電ケースは見送るとしても、長いこと使っているので、どうせなら両方交換したいところです。新しいのを買うよりは安く済むので、バッテリー交換で対処しようと考えていました。

天からの恵み?メール整理中にApple Storeギフトカードを発見!

そんなAirPodsのバッテリー交換とはまったく関係なく、メールの整理をしていたところ、なんと昨年MacBook Proを購入したときにゲットしたApple Storeギフトカードを発見!このMacBook Proは、自分用に買ったものですが、それまで使っていたMacBook Airをスライドして大2男子に譲っているので、学割で購入させてもらいました。そのときの学割キャンペーンでゲットしたのが、このApple Storeギフトカードというわけです。そして、このギフトカード、金額がなんと18,000円!両方のバッテリー交換の予算10,800円を加えると、あろうことかAirPods Proに届いてしまいます。これはもう天からの恵みだと信じて、心はAirPods Proに一気に傾いてしまいました。(^_^;

大人気のAirPods Pro!納期はなんと1ヶ月後...

ということで、注文したのが1月26日だったんですが、納期は1ヶ月後の2月27日。第1世代AirPodsを買ったときもそうでしたが、人気で予約待ち状態です。第1世代AirPodsがいまにも死にそうなので、すぐにでも欲しいところでしたが、だましだまし使いながらじっくり待つことにしました。

で、実際に届いたのは2月20日。予定より少し早いですが、きっと当初表示は余裕持たせてると思うので、だいたい予定どおりなんでしょう。ようやく手に入れることができました。

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ところでノイズキャンセリングってどんなもの?

ノイズキャンセリングは、漢字で書くと「雑音除去」です。例えば、音楽を聴いているとき、聴く対象の音楽以外の音はすべて雑音です。この雑音を低減させることが「雑音除去」で、ノイズキャンセリングということになります。昔から、さまざまな方法で「雑音除去」が行われてきました。ですが、現在主流となっているノイズキャンセリングは、アクティブノイズキャンセリングと呼ばれていて、根本的にやり方が異なります。もちろん、AirPods Proに採用されているノイズキャンセリングも、アクティブノイズキャンセリングです。

アクティブノイズキャンセリングでは、イヤホンに搭載されたマイクで外部音を取り込みます。取り込んだ外部音は、デジタル処理によってその外部音を打ち消す信号に変換されます。これをイヤホンから流すことによって、外部音が耳に入る段階で、聞こえないように打ち消してしまうというものです。このような仕組みで、音楽だけが聞こえるようになります。

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AirPods Proのノイズコントロールモードは3つ?

使ってみてから知ったのですが、AirPods Proのノイズコントロールモードは3つあります。

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「ノイズキャンセリング」は、当然のことながら、外部音を打ち消してくれるモードです。「オフ」は、それをやらないモード。AirPods Proを手に入れる前は、この2つのモードだけだと考えてました。しかし、これらに加えて「外部音取り込み」モードがあります。「オフ」が従来の密閉型イヤホンと同じで、「外部音取り込み」は、イヤホンを装着したことによって聞こえなくなる外部音を補完するモードというわけです。外部音の聞こえ具合で並べると、外部音取り込み>オフ>ノイズキャンセリングという関係ですね。

ノイズキャンセリングで外部音がまったく聞こえなくなる?

AirPods Proに限らず、世の中のノイズキャンセリング技術の広告を見ると、周囲の雑音がまったく聞こえなくなるみたいなイメージを持ってしまいます。そういうイメージがあったからこそ興味が湧いたわけですが、さすがにそんなすごい現象は起こりません。「ノイズキャンセリング」でも、外部音はある程度聞こえます。ただ、モードを切り替えてみるとわかりますが、聞こえ方がまったく違います。

例えば、電車に乗りながら「ノイズキャンセル」で音楽を聴いていると、車内アナウンスは聞こえますが、駅のアナウンスは注意して聴いてもよく聴き取れません。いままではそんな不便を感じたことがなかったので、確実にノイズが低減されていることがわかります。また、走行中にモードを切り替えてみると、電車の走行音がかなり低減されているのもわかります。総じて言うと、「ノイズキャンセリング」で音楽を聴くときは、音量をだいぶ絞るようになりました。これは耳にもいいのかもしれませんね。

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歩くときのノイズキャンセリングは気をつけよう

電車から降りると、目的地に向けて歩きます。AirPods Proで音楽を聴きながら歩くと、ちょっと違和感があって怖いです。これは、外部音が聞こえないことによる違和感です。硬い床の上を革靴で歩くと、それなりの足音がしますが、これがほとんど聞こえなくなります。自分の足音が聞こえなくなるということは、周囲の人の足音も聞こえなくなるということです。いままで、周囲の音から何気なく危険を察知していたわけですが、これを察知できなくなることによる恐怖感を感じました。いまはだいぶ慣れましたが、車が接近しているのを直前になって目視で気がついて、驚くことがときどきあります。車のエンジン音やロードノイズのような、いわゆる「雑音」に関しては、人の声などよりも積極的に除去するチューニングが施されているかもしれませんね。

イヤホンとして肝心の音質はどうなの?

ノイズキャンセリングが目立つAirPods Proですが、音質のよさにも驚きました。正直なところ、音の善し悪しを語れるほど耳が肥えてるわけではないのですが、第1世代AirPodsと比べて、同じ音楽を聴いていているのに、いままで聞こえなかった音が聴こえます。これまでも、イヤホンを買い換えるたびに同じような感想を持ちましたが、今回聴こえるようになった音の多さは過去最高かもしれません。音質に関しては、好みがあるので一概には言えませんが、個人的にはとても気に入りました。まさに、「Pro」の名に恥じない音質だと思います。

ノイズキャンセリングがウリのAirPods Pro。そのノイズキャンセリングについては、少し期待し過ぎていたこともあって、正直なところ「やっぱこんなもんだよね」という印象でしたが、音量を絞っても大丈夫なくらい外部音を低減できる点については驚きました。AirPodsが持っているApple製デバイスとの親和性はそのままで、イヤホンとしての音質もよく、純粋に音楽を楽しむという意味で、さらに磨きがかかりました。安い買い物ではありませんでしたが、買ってよかった逸品です。